2011年版 絵本の「ブッククラブ」の選び方-絵本ナビ「絵本クラブ」

work さて、今回取り上げるのが、絵本紹介のソーシャルサービス「絵本ナビ」のブッククラブです。サービスの名前は「絵本クラブ」となります(図1)。絵本ナビは、2002年にオープンした絵本選びのためのWebサイトです。いまや、絵本選びのサイトとしては定番になっていますね。編集者だけがおすすめの本を選ぶのではなく、実際に本を読んだ人が投稿して評価するというシステムで、「みんなが良いという絵本は、それだけの理由がある」ということです。

20110526bookclub01

絵本クラブ:http://www.ehonnavi.net/club/

 絵本ナビのブッククラブは「絵本クラブ」という名前になっています。コースは年齢別に12コース、さらに大人向けに1コースが用意されています。さらに「パパが読む」というコンセプトで、年齢別に7コースが設けられていて、全部で20コースから選ぶようになっています(図2)。

20110526bookclub02

 配本リストはすべてWebサイトで公開されているので、申し込む前に確認することができます。→配本リストはこちら。

 さらに配本予定の本をすでに持っている人向けに代替リストもちゃんと公開されていて、選択肢も豊富です。申し込む前に持っている本のリストと比べたり、いろいろとチェックしたりしたい人にとっては、必要な情報がきちんと掲載されていると思います。配本リストを見ると、本の説明もきちんとされています。新しくできた分、ユーザー目線での設計がされていると思います。

 ユーザーの視点をちゃんと持っているなぁと感じる、もう一つの理由は、配本リストの並べ方です。各社のWebサイトで配本リストを見ると、だいたい4月からの配本リストが表示されるようになっています。ブッククラブの場合、1年が基準の期間なのでだいたい4月からのリストが載っていることが多いんです。

 でも、絵本ナビの「絵本クラブ」は常に、申し込んだ時点から1年間分の配本リストが表示されるようになっています。ユーザーからするとブッククラブに申し込むのには、誕生日だったり、本に興味を持ちだしたとか、何かのきっかけで購入するケースも多いので、配本リストが4月からしかないというのは結構、不便なんですよね。

 こうした点に配慮しているのは、Webベースのサービスであるからかもしれませんね。紙ベースだと、なかなかそういう発想は出てこないかな。今回も、2011年5月時点でのリストで見ています。そのため、月がずれると結果も変わります。その点はご了承ください。

 また、配本リストを見ると分かりますが、他社よりも情報量が豊富です。出版社や出版年などのデータのほか、本の解説、さらに読んだ人からの感想も見ることができます。おそらく本を選ぶための情報は、ほぼ載っていると考えてよいと思います。

 基本は年齢別で、変わったところはありません、きわめてオーソドックスでわかりにくい点はないと思います。コースで面白いのは、「パパ向け年齢別コース」でしょうか。読み聞かせをする機会があまりないパパでも楽しんで読めるように、乗り物などの本が、通常の年齢別コースよりも多めに入っています。

 配本リストを見て。絵本の成人比率を出してみました(図3)。

20110526bookclub03

 かなり成人比率が高いですね。名作と呼ばれる絵本がずらりと並んでいます。絵本をあまり持っていない人であれば、このブッククラブだけで、かなりカバーできると思います。配本数も2冊が基本になるので、1年間で24冊の名作が揃います。成人絵本の比率は、今回取り上げるブッククラブの中では一番高いかな。

たとえば、0-1歳のコースでは「がたんごとんがたんごとん」(作:安西水丸)、「じゃあじゃあびりびり」(作:まついのりこ)、「おつきさまこんばんは」(作:林明子)などの作品が並んでいます。どんなガイドブックにも、まず載っている名作ですね。

 次に、海外絵本の比率を出してみました(図4)。

20110526bookclub04 

 これを見ると、小さいうちから海外の絵本の比率が他のブッククラブに比べて高めかもしれません。ただ、クレヨンハウスや福音館書店でも書いているように、比率が高いから良いとか、あるいは悪いということではありませんので、ご注意ください。

 絵本ナビの配本リストを見て気がつくのは、同じ作家さんの絵本が多いことでしょうか(図5)。まぁ、名作を中心に選んでいると、どうしても重なりは出てくると思います。

2011052605 

 あと、絵本ナビは、料金がクレヨンハウスや福音館書店に比べると、高めになっています。う~ん、定価だから安くはできないけど、ちょっと高いかなー。まぁ、こういった点も見ていくと、自分やお子さんにあった絵本クラブを選べると思います。

 面白いサービスとしては、定期購読で購入した本であれば、購入した価格の最大30%の価格で引き取ってくれるというサービスです。ただお金ではなく、絵本ナビで利用できるポイントという形での支払いになりますが、読まなくなっていた本でも、捨てるのは忍びないという人も多いので、こういうサービスは非常に素晴らしいと思います。

 先ほども料金が高めだと述べましたが、毎月1575円以上購入した場合は、送料が無料になります。他社では年間で3000円程度かかることが多いので、送料も足して計算してみてください。

 また、クレジットカードでの支払いができるのも便利。ほかはまだ対応していないです。今はシステム手数料も安くなっているから、少しWebサイトに追加するだけで可能だと思うんですけどね。

 残念ながら今は海外への送本サービスには対応していません。これだけWebサイトでの情報が充実しているので、利用したい人は多いでしょうね。

カテゴリー: 絵本の仕事 パーマリンク