絵本の美術館

軽井沢絵本の美術館(長野県)

 今回は、長野県の軽井沢にある「軽井沢絵本の森美術館」を紹介します。ここは、美術館というイメージで行くと少し拍子抜けするかもしれません。というのも、絵本の森美術館は、「ムーゼの森」という観光施設の1つで、一般的な美術館よりもこじんまりとしているからです。ムーゼの森には、軽井沢絵本の森美術館のほか、軽井沢の自然を再現した庭園「ピクチャレスク・ガーデン」、そしておもちゃを展示している「エルツおもちゃ博物館」と全部で3つの施設があります。

 ムーゼの森で入園料を払い、小径を歩いて行くとピクチャレスク・ガーデンが広がっています。ここは、 地元の原生植物を生かして作られた庭園です。“ピクチャレスク”というのは、「絵のように美しい庭」という意味の造語です。庭園は2010年5月にできたばかり。絵本の森美術館は、この庭園の一角に建てられています。

 足を踏み入れると、まるで植物園の中の別荘で美術展が開かれているような趣があります。道を歩いていくと森の中にきれいな庭が現れ、絵本の世界が広がっている、という感じですね。

 絵本の森美術館は二棟の展示館からなっています。一棟は「第一展示館」といって常設展示が行われています。絵本の歴史について知ることができるほか、絵本作家の木葉井悦子氏の原画などが展示されています。もう一棟の「第二展示館」では、企画展が開かれます。

 第一展示館のメイン展示は絵本の歴史です。古い絵本などを見ることができるほか、詳しい年表などが掲げられており、結構、見入ってしまいます。グリム童話やアンデルセン童話は古くからありますが、「不思議の国のアリス」も既に1800年代に出版されていたのか、など新鮮な知識も得られます。絵本の原画も展示してあります。古い絵本の原画などは、眺めていると絵画にしか思えません。額に入れて一枚一枚飾りたいくらい、不思議な魅力がありますね。

 優れた絵本は印刷されていても、きれい・・・とか、上手だぁ・・・と感じることができますが、原画だと筆のタッチに作者の息吹きがダイレクトに伝わってきて、その力に圧倒されてしまいます。作家のエネルギーを直に受けるということでしょう。

 さて、展示館二棟の他には、欧米の絵本も置いてある「絵本図書館」や、定番の絵本から最新の人気絵本を集めた「絵本のお店」があります。「絵本の図書館」はドーム型の屋根の建物で、テーブルとイスのほか、扇風機もあり真夏には涼みながら絵本を読むことができます。蔵書の冊数は約1800冊。大人になって懐かしい絵本を手に取ると、知っていたはずの筋書きが違っていてびっくりすることがありますが、ここでなら、そういう驚きを体験できるかも。

 このほか、カフェの「緑蔭茶論」、苗やガーデングッズなど雑貨を扱っている「ショップ フローラ」があります。展示館とこれらのお店を見て、疲れたら庭にある木陰のベンチでしばし休憩というのはいかがでしょう。一通り展示やお店を見て、お庭もさっと歩いて回るなら所要時間は40分くらいでしょうか。展示をしっかり見て、休憩したりするなら、1~1.5時間くらいみておくとよいでしょう。

 さて、もう一つの施設である「エルツおもちゃ博物館」も紹介しましょう。こちらは「軽井沢森の美術館」「ピクチャレスク・ガーデン」と,道路を挟んだ相向かいにあります。ドイツのエルツ地方の300年の伝統木工おもちゃが展示されています。民衆の姿を模したおもちゃや、軍隊ものが多いようですね。

 その隣にあるガーデンレストラン「ルーエ」では、外でゆっくりお食事もできます。夏の時期には、併設されている野菜のお店で買った無農薬の生で食べられるとうもろこし(1本250円)がおすすめです。味はもちろん、ぷりぷりとした食感がたまりません。

 アクセスですが、「ムーゼの森」は軽井沢駅からは車でないときつい距離だと思います(自転車でも頑張れば行けるとは思いますが)。隣には、これまた美術館や湖などの総合施設「タリアセン」もあります。せっかくの軽井沢、駅の前にあるアウトレットで買い物を済ませたら、喧噪を離れ避暑地の緑を堪能する、というコースはいかがでしょうか。

名称 軽井沢絵本の美術館
URL http://www.museen.org/ehon/index2.html
開館時間
9:30~17:00
12月、1月は10:00~16:00
最終入館は閉館30分前
休館日
火曜日(GWと7~9月は無休)
12月~2月は休み多し
入館料
大人900円、中高生500円
3、4、11~1月は大人は800円
小学生以下は無料
エルツおもちゃ博物館との共通券もあり
住所
〒389-0111
長野県長野県北佐久郡軽井沢町長倉(風越公園)
連絡先 TEL 0267-48-3340

[googlemap lat=”36.326751″ lng=”138.597442″ align=”center” width=”460px” height=”300px” zoom=”12″ type=”G_NORMAL_MAP”]長野県北佐久郡軽井沢町大字長倉182−1[/googlemap]

投稿日: 作成者: Pictio Editor カテゴリー: 絵本の美術館

絵本の美術館「森ヒロコ・スタシス美術館」(北海道小樽市)

museum  北海道には、絵本関連の美術館がいくつか点在しています。自然と冬の寒さが、創作活動によく似合うからかもしれません。今回は、北海道の小樽市にある「森ヒロコ・スタシス美術館」をご紹介します。場所は、小樽公園の近くです。

 ここでは、銅版画家の森ヒロコ氏の作品と、ポーランドの画家スタシス・エイドリゲヴィチウスの作品などを鑑賞できます。直接的な絵本とは、少し違うのですが、画集を見ると本格的な絵本の雰囲気を醸し出しています。

2011092601

 美術館の入り口を入ると、まず動物のオブジェが並んでいます。これらは、ポーランドの画家であるユゼフ・ウィルコン氏の作品です。小さいお子さんにはちょっとコワイかも。もうその壁を見ると、森ヒロコ氏の作品が並んでいます。銅版画なのですが、無機質な感じというよりも、引き込まれそうな不思議さがあります。光と影でいうと、影の部分ということになるのでしょうか。1階が見終わると、階段を使って2階に上ります。

森ヒロコ氏の作品 s05

 2階には、スロバキアの画家アルビン・ブルノフスキ氏の銅版画を鑑賞できます。ブルノフキ氏の銅版画は、緻密で細部まで丁寧に描かれています。これも、ちょっとコワイ感じがしますが。でも飽きません。2階は、それほど大きくないスペースですが、ゆっくり見ていると30分以上はすぐに過ぎてしまいます。

 考えてみると、この作りは安曇野にある絵本館がそっくりだなぁ。もう10年前だったから今まで似てることに気がつかなかったけど。両方ともスタシスに関係していることを考えると、何か交流があるのでしょうか。そういえば、昔、スタシスの画集で「クレッセントムーン」というのがあったんですが、今ではもうどこにもありません。この森ヒロコ・スタシス美術館にもないようですね。書籍販売に並んでいないし。また一冊、ほしいのだけど。

 小樽は見るところが多いので、絵が好きでないとなかなか行こうとは思わないかもしれませんが、不思議な雰囲気が好きな方は是非どうぞ。心ゆくまで、そういった絵と向き合うことができます。

名称 森ヒロコ・スタシス美術館
URL http://morihiroko-stasys-museum.com/
開館時間 11:00~17:00(4月~12月の金・土・日、祝日)
※ただし事前連絡で開館してもらうことも可能
休館日 1月~3月、平日
入館料 高校生以上600円、中学生以下300円
住所 〒047-0034 北海道小樽市緑 1-16-33
連絡先 TEL:(0134)22-3772
FAX:(0134)25-1041

[googlemap lat=”43.189848″ lng=”140.989651″ align=”center” width=”420px” height=”300px” zoom=”12″ type=”G_NORMAL_MAP”]北海道小樽市緑1丁目16−33[/googlemap]

投稿日: 作成者: Pictio Editor カテゴリー: 絵本の美術館

絵本の美術館「祈りの丘 絵本美術館」(長崎県)

 今回紹介する「祈りの丘絵本美術館」は、長崎県にあります。場所は、かの有名な大浦天主堂の近くです。修学旅行などで大浦天主堂を訪れた人であれば、すぐ前を通っているかもしれません。この絵本美術館を運営しているのは、絵本の出版や送本サービスを手がけている子どもの本の童話館グループ。美術館は1999年に設立されています。比較的新しいですね。

 できた直後に長崎に行く仕事があって、その帰りに寄りました。行ったときにはまだ庭の工事などが済んでいなかったのを覚えています。外側から見ると洋風の建物に瓦葺きというスタイルで、なんとも長崎らしい雰囲気に包まれています。

 中に入ると、1階は本屋さんになっています。全館が板張りで、長時間立ったまま本を読んでいてもそれほどつかれません。美術館は2階以上で、ここから入館料がかかります。広い展示スペースがあり、ゆったりと展示物が置かれています。休みの日でもそれほど混むわけではないので、ゆっくりと鑑賞できます。

 常設展は絵本も書いている女流画家、大道あやさんの作品を展示しています。あとは、企画展になりますが、やはり長崎なのか、平和や友愛などをテーマにした作家の展示が多いのかな、と思います。入館料は安く、大学生と大人が300円、小学生~高校生は100円です。

 大浦天主堂を見学すると、観光客が多いので疲れてしまうことがあります。そんな時、帰りにこの美術館で休んでいくプランを立てるのもよいかもしれません。ただ、飲食のスペースはありませんのでご注意を。

名称 祈りの丘 絵本美術館
URL http://www.douwakan.co.jp/museum
開館時間 10:00~17:30(入館は17:00まで)
休館日 毎週月曜日(祝日の場合は翌日休館)、年始年末など
入館料 大人・大学300円、小・中・高200円
住所 〒850-0391 長崎県長崎市南山手町2-10
連絡先 TEL 095-828-0716

長崎県長崎市南山手町2−10

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