こりゃまてまて

[絵本]こりゃ まて まて(文:中脇初枝,絵:酒井駒子,出版社:福音館書店)

 絵本のパティオ 福音館が出している子ども向けの刊行物「こどものとも 0.1.2」から登場した絵本です。文章と絵がほんとうに素晴らしい。お子さんを持つ人だけでなく、お子さんを持たない人に見せても、あまりのできばえに驚く人が多いですね。初版が2002年なのでまだ10年も経っていませんが、買って手元に置いておく価値がある1冊だと思います。今ならまだ735円だし(2011年6月時点)。

こりゃ まてまて この絵本は1歳くらいから読んであげられるかな。文章は繰り返しが使われていますが、単純ではありません。考え抜かれた文章ですね、これは。また最後のページにある文章が、開放感いっぱいの絵に非常にマッチして、なんとも気持ちの良い読後感に溢れます。是非、ご一読を。

文章を書かれた中脇初枝さんは、昔話の再話などもされていますが、小説家が本業だと思っていました。でも、子ども向けの本もいろいろ書かれているんですね。この「こりゃ まて まて」も文章は短いけれど、子どものこころを本当によく映し出していると思います。いや、文章だけでもすごいな。

絵は酒井駒子さんで、「よるくま」とはまた違った印象の絵です。大人に人気のある画集などは、こちらのテイストが多いですが、子ども向けの本でもこういった仕事をされているんですね。

「こどものとも 0.1.2」にはあまりない、スタンプを使って文字が描かれています。手が込んでるなぁ。編集者の仕事でしょうか。それとも酒井さんの仕事になるのかな。いずれにせよ、本当に細かいところまで考え抜かれ、かつ丁寧に作られた絵本だと思います。

日本語版だけでなく、韓国、ドイツ、フランス、オランダなどでも出版されています。フランスは日本の絵本がよく読まれていますね。はじめてのおつかいのフランス語版見たときには、へーと思いました。いい絵本は、絵も文章もどの国のお子さんにも分かってもらえるということなんでしょう。

タイトル こりゃまてまて
作者 文:中脇初枝,絵:酒井駒子
出版社 福音館書店
価格 735円
対象年齢 0歳~
サイズ 縦19.8x横18.8x厚さ1.2cm

投稿日: 作成者: Pictio Editor カテゴリー: こころに残る絵本