[絵本関連のNews]National Literacy Trustが、英国の子どもは紙の本や雑誌を読むより、PCなどの電子機器で読む割合が高い、という調査結果を発表

ehonnews 2013年5月16日、イギリスのNPOである「National Literacy Trust」は、子どもが本や雑誌、新聞や漫画などを紙のメディアを通じて読む子ども達よりも、パソコンやその他の電子機器を使って読んでいる子ども達が、初めて多くなったという調査結果を発表しました。

 National Literacy Trustは、子ども達の読み書き能力の向上を図ることを目的として、1993年にイギリスで設立された団体です。親と赤ちゃんとの会話の重要性を指摘したプログラムを作ったり、リテラシー能力向上を図るための情報提供や支援などを行っています。

 

2013年5月16日 National Literacy Trust
Children’s on-screen reading overtakes reading in print
http://www.literacytrust.org.uk/news/5372_children_s_on-screen_reading_overtakes_reading_in_print

 

 今回の調査は、イギリスに住む8歳から16歳の子どものうち、3万4910人に対して行ったものです。

 それによると、調査対象となった子どものうち39%が、毎日、タブレットや電子ブックリーダーを使っており、紙を使って読んでいる子どもは28%に過ぎませんでした。そして過去2年間に比べて、電子書籍を読んでいる子どもは6%から12%へと2倍に増えた、としています。

 そして、子ども達は、電子機器で読む方を好むと答えています。実際に52%がスクリーンで読む方を好み、紙が良いと答えたのは32%でした。

 また、3割の子どもには、自分用の机がないにも関わらず、ほとんどの子どもの家庭にはパソコンが利用できる環境にあり、4割の子どもは、自分のタブレットやスマートフォンを持っているということです。

 National Literacy Trustでは、こうした傾向が、子どもの読み書きするレベル、すなわち読解力に対して、潜在的に有害だと指摘しています。紙でも読み、バランスを取れと言っています。

 興味深いことに、女の子のほうが男の子よりも紙で読むことをはっきりと好んでいるそうです。携帯電話、電子ブックリーダー、タブレットなど、どの機器においても女の子のほうが読む割合は高いそうです。

 National Literacy TrustのディレクターであるJonathan Douglas氏は、「こういったIT機器が、若い人達の読み書きの発達と読む機会の中心にある。こうしたポジティブな影響を喜んで受け入れる。その一方で紙で読む機会を放棄すべきではない」と指摘し、「スクリーンで読む子どもたちのほうが、読むことを楽しむことが少なく、かつ熱心な読者は少ないことに気がつき、非常に心配している」と述べています。

 今後は、どうして電子機器で読むほうが、読者の楽しみが得られないのか、などを調べて行く必要がありそうですね。感覚的には、何となく多くの人が感じていたことかもしれませんが。後ほど正式が報告書が出されるそうです。

文=Pictio編集部

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National Literacy TrustのWebサイト

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